Pulling out a tooth due to periodontal disease 歯周病がひどくなると、歯を抜くことになってしまいます！
歯周病は歯茎が腫れるだけでなく、悪化すると歯茎の中の歯を支える骨を溶かしてしまいます。歯を支える骨（歯槽骨）が溶けると歯がぐらぐらして、最終的には抜けてしまうのです。症状も、歯磨きの時に血が出るといったものから徐々に進行し、膿が出て変な味がする、口臭がひどくなるというように徐々に悪化していきます。歯周病は進行すると治すのが難しく、初期は自覚症状があまりない疾患です。お口がねばつく、最近歯医者に行っていない、という方は、ぜひ一度検診にお越しください。
SYMPTOM 歯周病の基礎知識
歯周病は進行具合によって治りやすさや症状が異なります。ここでは歯周病の進行と症状についてご紹介します。
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歯肉炎
そもそも歯周組織とは、歯の周りの歯茎、歯を支える骨（歯槽骨）、歯と骨の間にあるクッションである歯根膜、歯根の表面を覆うセメント質の4つを指します。このうち歯肉に限局して炎症が発生しているものを歯肉炎と呼びます。歯周病の段階としてはごく初期で、原因はほとんどが歯磨き不足による汚れの蓄積です。ブラッシング指導とクリーニングを行うことで、ほとんどが解消します。ただし、汚れの量や範囲が多い場合には数回に分けて歯石取りなどの治療が必要になることがあります。
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軽度歯周病
歯肉炎から汚れが更に放置されて進行すると、軽度の歯周病に移行します。歯肉と歯根の間に汚れが入り込み、セメント質が汚染され、歯根膜の一部が破壊されることで歯周ポケットが形成されます。歯磨きで血が出る、しみるなどの症状が表れ始めます。歯茎の中にも歯石が付着していることがあるので、歯科医院でのクリーニングと進行を予防するためのブラッシング指導が必要です。
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中等度歯周病
軽度歯周病を放置すると中等度歯周病へと移行します。歯肉の中に汚れが入り込み、歯根膜を破壊して深い歯周ポケットを形成します。何もしていなくても歯茎から膿が出たり、口臭がひどくなるなど、分かりやすい症状が出始めます。歯を支える歯槽骨が溶かされてしまうため、治ったとしても歯茎が下がって歯磨きがしにくくなったり、歯が伸びたような見た目になるなどの歯肉の形態変化が残ります。また溶けた骨は戻らないため、歯周病のリスクが高いままになってしまいます。
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重度歯周病
歯がぐらぐらして痛みが出るなど、末期の症状が現れます。歯を支える歯槽骨が大きく破壊されてしまっていることもあり、残念ながら歯を残すことができず、抜歯に至るケースも多くあります。歯周病は可能な限り、早期に治療することが重要です。
歯周病になりやすい人っているの？
歯周病は生活習慣病の1つだと言われています。日頃から口腔内のケアができていない人、タバコを吸う人や食生活に問題がある人などは歯周病になりやすい傾向があります。これらは日常生活が要因となっていますが、中には「生まれつき歯周病になりやすい人」もいます。該当する方は特に入念なケアを行って歯周病を予防しましょう。
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きちんと歯磨きができていない
歯周病の原因はお口の中に残った汚れです。歯磨きの時間が短かったり、方法が間違っていてきちんと歯磨きができていないと、歯周病や虫歯の原因になります。まくり歯科では、ブラッシング指導やご自身ではお手入れがしにくい部分のクリーニングを行っています。
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先天的に歯が弱い
体質が遺伝するように、「歯が弱い遺伝子」も親から受け継がれることが分かっています。このような遺伝をお持ちの方は生まれつき歯が弱いということです。歯周病菌に対する抵抗力も弱いため、歯周病菌に感染しやすい傾向にあります。
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タバコを吸う
タバコを吸っていると、歯周病のリスクは4倍以上になるとも言われています。また、喫煙者の歯肉は血管が収縮し、出血しにくいため、発見が遅れるというデメリットもあります。血管の収縮は発見が遅れるだけでなく、白血球などの免疫細胞や栄養、酸素の供給を妨げ、治療効果の減弱や治癒の遅延を引き起こします。タバコに含まれるニコチンには免疫の機能を抑制する効果もあり、例え治療しても治りが遅くなるため、歯周病を治したいという方には禁煙をおすすめします。
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唾液が粘っこい
歯周病のなりやすさには唾液の性質も大きく関係しています。唾液が粘っこいということは、唾液の分泌量が少なく、唾液がお口の中を洗い流す自浄作用が低下しているということです。この状態では汚れが残りやすく、歯周病になりやすい環境です。唾液が少ない、又は粘度が高い原因は糖尿病や口呼吸、ストレスなどさまざまな原因が考えられますが、そのうちのいくつかは歯周病を悪化させる原因とも重なっています。糖尿病は全身疾患とも関りがある疾患なので、多角的な診断が必要です。
FLOW 当院の歯周病治療の流れ
歯周病は進行具合によって治りやすさや症状が異なります。ここでは歯周病の進行と症状についてご紹介します。
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歯周基本検査
まずは歯周病の診断のために歯周病の検査を行います。目盛りのついた器具で歯周ポケットの深さを測り、重症度の判定と歯石の付着している部位の確認をしていきます。記録のためにお口の中の写真を撮影することもあります。
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ブラッシング指導
歯磨きの仕方を確認し、お掃除できていない汚れを除去していきます。お口の中の環境によっては、歯ブラシだけでなく、フロスや歯間ブラシといった補助器具の利用方法をご説明いたします。お口の中の汚れ＝プラークをコントロールし、普段の歯磨きを見直すことで、歯周病の治療の痛みを軽減できるだけでなく、治りが早く、治療後は再発しにくくなります。
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歯石取り
歯ブラシでは除去できない歯石を除去していきます。歯石が付着している範囲や量によっては1度で取り切ることができず、数回に分けて治療を行うこともあります。歯石を除去すると一時的にしみることがあります。
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再検査
歯石取りからしばらく間を開けて、再度歯周病の検査を行い、歯石の取り残しがないか、歯周病が治っているかどうかを検査します。
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メンテナンス
歯周病は再発を繰り返しやすい疾患です。数ヶ月に1度のメンテナンスでしっかりと予防していきましょう。
スケーリング・ルートプレーニング
歯周ポケットが深いところには歯茎の中に歯石がついています。
スケーリング・ルートプレーニングは歯周ポケットの奥深くに入り込んだ歯石を取り除く治療法です。
超音波スケーラーで歯周病の原因となるプラークや歯石を除去し、その後専用の器具で歯の根の部分をつるつるに仕上げ、汚れが再度付着するのを防ぎ、歯周病の再発を抑えます。スケーリング・ルートプレーニングには歯周ポケットの深い所まで清潔にできる、歯周ポケットの改善が期待できる、歯肉炎が収まる、歯周病によって剥がれた歯茎が歯根に再付着しやすくなるなどの効果が期待できます。
「治療が終わったから安心」ではありません！
歯周病は細菌感染症であり、生活習慣病の1つでもあると考えられています。つまり、一旦改善したとしても、以前と同じような生活習慣（歯磨き・食事・喫煙など）のままだと再発のリスクは依然として残っていると考えられます。治療によって歯周病菌の数歯減少しますが、全くの0になるということはありません。生活習慣が乱れたり、歯磨きが不十分になると、増殖して歯周病を引き起こしてしまうのです。
治療が終わったから、もう歯医者に行かなくていい！――こう考える方は歯周病を繰り返してしまいます。治療が終わったから安心、ではなく、まずは毎日の歯磨きをきちんと行い、歯磨きで不十分な部分を歯科医院のメンテナンスで補いましょう。歯周病で歯が抜けた！という残念なことにならないためにも、良好な口腔内環境を維持していきましょう。
